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| 百三円のカーネーションから十年 |
今思えば一体言い出したのは誰だったのでしょう?花を母の日に贈ろうと言ったのは。所持金は百三円…大金だったな。だから、きっと大きな花束が買えると思っていたのに、買えたのは小さな小さな赤いカーネーションだけ。あれから十年、百三円で買ってきて以来一回も贈っていないけど、今度贈る時がまた来たら、今度はせめて千五十円ぐらいは値がするものを贈りたいです。そんな事は恥かしくて言う事はないけど、贈った時の母はまた泣いてしまうのかな?勝手ながらも、そんな表情を思い浮かべては今度贈る色は何色にしようか迷っています。きっとどの色でも嬉しがってくれるって、分かっているのに迷っています。今度こっそり好きな色でも聞いてみようかな?こっそり教えて下さいね。
沢田 昭 さん