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| はじめてのお手伝い |
それは私が小学校二年生のときのことです。母の日になにかプレゼントしようと思って、母のいないうちにご飯を炊いておくことを思いつきました。米を三合きっちり計ってボウルに入れごしごしごしと水で小さな両手を合わせ米をはさんで洗うこと数十回。水が澄んで透明になってきました。 「さあ、後は炊飯ジャーに入れてボタンを押せばいいのよね。」とボウルの水と米をジャーに移し変えた瞬間、とんでもないことが起こってしまったのです。 「ザザザアー」なんとジャーにはお釜が入っておらず、水と米がそのまま床に落ちてきたのです。床はまたたくまに水浸し、当然ジャーは壊れてしまいました。「どうしよう、絶対怒られる」真っ青な顔をしていたことと思います。そんなときに母が帰ってきてしまったのです。 でも母はちっとも怒らず、その光景に一瞬びっくりしたような顔をしたあと「新しいジャーを一緒に買いにいこうか」といってにっこり笑ったのです。どうして母は怒らないのだろう。その答えは大きくなって自分が母になって少しわかるようになりました。きっと母は私がどんな思いで米をといでいたかをさとったのでしょうね。 その日はその後新しいジャーをつかって一緒にご飯を炊いて食べました。母が「お手伝いしてくれてありがとうね。」といってくれたのがとても嬉しく、照れくさくもありました。母の日が来るたびに思い出すちょっと素敵な思い出です。
ゆきうさぎ さん